制服を採用するメリットデメリット

介護業界では、事業所によって制服の判断がそれぞれ異なります。制服、私服どちらにもメリットデメリットはありますが、制服を採用する大きな利点が統一感です。職員全員が同じ服を着用すること、連帯感を生むことができます。介護職は職員同士のチームワークが要求される仕事である以上、制服着用で気持ちを一つにすることは大きなメリットです。

私服勤務の場合には、各々の判断で服を決められるので、施設を利用している要介護者や家族が混乱するケースも少なくないようです。入居したばかりで顔を覚えていない場合、面会に来た家族なのか職員なのかの判断が付かずに声を掛けられないという事例もあります。

制服を着用していれば一目で職員とわかるので、利用者の安心に繋がるという点もメリットの一つです。介護職員も毎日の服選びで頭を悩ませなくて済むので、朝の身支度に余裕を持つことができます。

制服を採用するデメリットとして挙げられるのが、サイズの指定です。制服は事前にサイズを伝えて用意してもらう形のため、体重の増加など体型が変化して着用できなくなった時にすぐに対応ができません。女性の職員の中には、体のサイズを申告をすることに抵抗を感じる人も多く、個人のプライバシーに配慮しづらい点もデメリットの一つです。

また、制服は色やデザインが統一されているので、介護サービスを利用している人は顔で職員の判別をしなくてはいけません。人の顔を覚えるのが苦手な高齢者を担当する場合、いつまでも認知してもらえず良好な関係を築くのに時間が掛かることもあります。